で、第1回から漫画なんですけど、ほんとは歴史小説をあげたかったんです。しかし、忘れてしまいそうなんで、この本を。
私が小4のとき、社会の先生が戦国時代の話しをしてくれて、なぜか、徳川家康に興味を持ったんです。それで、移動図書館の貸し出し券作って、学研まんが・人物日本史の徳川家康を借りたんです。そうすると、徳川家に愛着を持つようになったんです。(これがきっかけで、現在では石田三成が大っ嫌い)
で、なぜかつぎに借りたのが「淀君」なのであります! 大河ドラマでは松たか子さんが演じてるこの人、美貌で秀吉をメロメロにさせ、政治を知らないのに、我が子秀頼に口を挟み豊臣家を滅ぼしたという印象が非常にでかい。し・か・し、これを読めばそんなのがぶっとびます。
まず、北政所ねねが悪人にみえてくる。捨て(鶴松)を取り上げ病死させ、豊臣滅亡後も幸せに暮らした、という設定としか思えないのだから。
しかし、妹2人と、敵・味方に別れてしまったことが哀愁的に書かれていて涙を誘う。戦国の悲劇が手に取るように分かる。
淀君が嫌いだけど、松たか子命!という人に御勧めの一冊ですよ。ところで、この本を最初に読んで、戦国の一般論を間違って刻み付けられた私は・・・・・・
DATA:学習研究社、まんが・さかぐち直美
(初出:「戦国メディア市・第1回」1997.1.26)