2018年01月31日一覧

年表における元号表記についての考え方の変更について

7夜連続」としてたのですが、どうも書くべき話からすると8回ぶんあるために「8夜連続」に変更します。

今宵の話は、昨今話題の「改元」について、です!!

「完全戦国年表・第3版」では、基本的に改元日以前は前の元号という扱いにしていました。

一世一元の制が取られ即日改元となる前は、基本的に年初に遡及して(=1月1日にさかのぼって)改元が適用されることになっていたとされています。ですが、実際に出来事が起こったときは遡及改元前のため、改元を適用するのは改元日から、としていました。

ですが、「完全戦国年表・第4版」では、改元があった年は遡及で改元されたものとして11日から新元号という表記にしています。これは「完全幕末年表・第1版」も同じです。

変更した理由はズバリ、スマホ対応。スマホファーストにした結果、西暦と元号はスマートフォンでは必ず太字で項目とは別の装飾を行い。スマートフォンでは1行で表示するよう改良を行いました。その結果、tableの中で元号を変えると分かりづらくなるため、改元があった年は旧暦11日にさかのぼって改元があったという考え方を採用し、改元後の元号を西暦のとなりに表記するように改めました。その代わりですが、改元はすべての元号について改元日を必ず入れるようにしています(従前は抜けていた項目もあったはず)。

ふつう、旧暦(太陰太陽暦)において元号と西暦を併記するときは、歴史学においては元号のあとに括弧書きで西暦を書くのが正しいやり方、ポピュラーな書き方です。

が、「完全戦国年表」「完全幕末年表」では利便性・可読性を優先して、旧暦であっても西暦につづけて、元号を括弧書きにしています。私はこれを「教科書暦」と読んでいます。小学校から高校の歴史教科書はこの表記のようです。なお、全部確認したわけではないです。

新暦(グレゴリオ暦)と、その日本における元号の年が一致しないことがあるのは、「新暦換算について」で述べたとおりです。

ですから、元号が主、西暦が従というのが187311日より前では正しいのです。が、とにかく分かりやすさ重視です。

と、「完全戦国年表・第4版」のように新暦推しなサイトをやっている割に、「戦国時代人物名鑑」「日本の城リファレンス」「幕末明治人物名鑑」全部旧暦、しかも教科書暦の書き方なのはどうかって感じもする。せめて人物名鑑の生没年くらい新暦併記出来れば良いのだが。