編纂後記一覧

令和改元に伴う更新について

「完全近現代史年表」はMerkmark Timelinesの中で唯一、現在進行形の時代を取り扱う年表を有するサイトとなります(2019年4月時点)。今回、次代の天皇陛下ご即位については項目追加を行う予定です。

リアルタイムなので、しっかり5月1日に追記するのが筋なのですが……更新は5月2日になるかと考えています。「完全近現代史年表」のコンセプトとしては日時分(秒も)記載というのがポリシーのため、即位の礼にあたりどの瞬間を採用するのが妥当かは考慮しなければなりません。翌日普段は買うことが無い新聞を各紙購入して検討することになるかと思います(ウェブサイトも利用すると思います)。

……最初は退位については追加しないでもと思いましたが、憲政史上はじめて、退位され上皇陛下となられることを踏まえ、こちらも追加することとしました。こちらは5月1日の更新となる予定。2019年4月30日の出来事のため、元号が平成の日付の事項となります。よって「令和」が出てくるのは5月2日の更新が最初となります。


「完全近現代史年表」を読むと、平成の項目が少ないなあと感じます。すべての出来事が物心ついた時代のため、別して日本の出来事は過小評価しがちです。55年体制の崩壊が入っているのに民主党政権の誕生だか郵政解散だとか入っていても良さそうではありますが……

唯一、ニューヨークでの同時多発テロだけは事件発生後すぐ追加項目だと考えました。正直、ハイジャックした飛行機で特攻かけるという行為がショックだったのです。地下鉄サリン事件が入っているのは、都会での化学テロという面を重く見ているためです。

自然災害は福島原発事故があるだけで、東日本大震災すら入れていない。これは、他の年表において関東大震災と慶長地震しか入れていないことも念頭にあるんですよね。

と、既に立項されている事件はそれなりに重大なのだけども、やはり過小評価しすぎなんだと思います。仕方ない、という思いがある一方で、もっと若い世代、とくに21世紀生まれの世代からすると、生まれる5,10,20年前の出来事は歴史でしか知り得ない訳で、自らが生まれるまでの時代のストーリというものがもっとあってしかるべきなんだと考えます。

平成は災害こそ続きましたが、日本において対外戦争がなかった時代であったことは確かです。一方で、世界では細かい戦争が断続的に続いていることは留意しなければなりません。日本をめぐる国際関係というのも、国内問題としての観点と、どうにもしがたい国際問題としての観点から注意を払う必要もあります。残念ながら未来に下るほど、過去のしがらみを多数受けて制約されるのだよな、と「完全戦国年表」と「完全幕末年表」を対に読んで思います。

「みんな仲良く」なんて無理に決まってる。そうなのですが、無理に決まってるからこそ初等教育ではお題目として伝えなければならないのかなと考えます。歴史をめぐる状況も風雲急ですが、平成に生まれた完全年表シリーズも令和の時代も楽しさ追求が出来れば良いと存じます。引き続き皆様宜しくお願いいたします。


年表編纂のやり方と深度について

2年くらいかけて「完全戦国年表・第4版」「完全幕末年表」「完全近現代史年表」「新暦日本史年表」の制作を行ってきました。年表本文の大半は、20歳になる前に作成していたものをベースに、人物名鑑の類は大人になって培った根性で作り上げました。それらの作業を行う気になったのは、「CMS化」「独自ドメイン化」「SSL化」等などの技術面もあるのですが、ズバリ言えば「参考文献の記載が無い」ことが気になっていたのです。
率直に言えば、「完全戦国年表・第1版」から「完全戦国年表・第3版」にかけては、まだ中学生から高校生の時分に作成したこともあり、参考文献は明記する、引用するときは出典を記すといった観点が希薄でした。さらに言えば、歴史小説を参考にして作成したページが多く(ネットの個人サイトには小説を参考文献として明記しているサイトもあり、それはそれで一つの見識だと思う)、さらに、そんな時分の作成だからどの本を参考にしたのかも記録に残していない。このことがずっと気になっていて。普通は、そういう場合Webサイトを閉じるのですけどね(笑)。
唯一「日本の城リファレンス 総論編」だけは、参考にした書籍を覚えており、原本も保管していたこともあり、そのまま(補強はしつつも)継続公開としたわけでした。

今回、「新暦日本史年表」は高校教科書、「完全近現代史年表」は受験向け日本史参考書、「完全戦国年表」「完全幕末年表」は日本通史を扱うシリーズを基底にして項目を選定、その後、必要に応じて書籍を読んで過不足を判定という方法で作成しています。参考文献ページにまとめていますが、引用を行ったときを除いて、「全般に参考した資料」としてまとめています。
歴史学、という観点では最初から史料にあたるべき……という考え方はあるのですが、何分にも歴史学を本業としていないこと、あくまで歴史趣味者であることから、「今回は」史料にあたる作り方はせず、優れた資料を読みあさって作成する、というスタイルをとりました。
「複数の年表を参考にして作る」という方法をとっておらず、年表自体も参考文献に入れているものの付き合わせて項目過不足チェックをそういった書籍で行っていないため、これまでの各編纂後記で書き散らしてきたとおり、項目の過不足(主として不足)はあると思います。再度書いておけば、”完全”を冠しているのは項目の深さ(日付&新暦換算まで、近現代史は日時分秒まで)というのを念頭に置いています。「新暦日本史年表」は項目もだいぶ精選してしまったので、完全を冠していない初めての年表です。これまた再びの記載ですが、年表には適正規模があるのです。リズム、テンポ。それら考えて項目の足し算引き算をしており、歴史的事実の羅列でしかない年表に著作権があるのはその選定基準に拠ります。

Webサイトを企画・運営すること自体を目的としているところがあり、サイト公開としての作成はまず一段落、人物名鑑の続きはやるとしても、あとはサイト自体の機能充実についてもフォローしていきたいと思いますので、引き続き22年目となるメルクマークタイムラインズをよろしくお願い申し上げます。


出来事の瞬間まで分かる年表「完全近現代史年表」2018.12.6 AM0:00Debut!

「完全近現代史年表」の新機軸とは、ズバリ「秒まで分かる年表」

そもそもの「完全戦国年表」制作のきっかけが、何月何日まで分かる年表が少ないことにあり、史料が豊富な近現代においてなら、何時何分まであって良いのでは…とずっと思っていました。構想18年(2000年制作)にしてようやく公開することが出来、感慨もひとしおです。(実はあったASAHI-NETの制作予告ページ

が、課題もありまして……今日はそれらについて述べさせて下さい。

時間まで記載している項目が少ない

はい、出落ちからしてダメダメです。高らかにポリシーを謳いながら、口だけでしかない!
が言い訳させて下さい。
法律の施行や条約の発効等、午前0時0分が明らかなものは明記が無いだけで自明の内容となります。
それらは少数派で…リサーチ不足項目が多い一方、本当に史料が思いつかない項目もあり、悩ましいところです。本当に秒まで書けた項目って1,2じゃないかとも。よく、時刻まで暗記している生徒の数が話題となる広島原爆投下ですら、解釈によって時間が違うなど(今回は日本で一般に言われている午前8時15分を採用)、正直発見も多くありました。

時差の未考慮/タイムゾーンの不統一

全項目何時何分と書けないことは覚悟してたんです。正直不完全燃焼なのは、時刻をすべて日本標準時に統一出来なかったこと。戦後はそれらで作成していたのですが、戦前はその限りで作成出来ていない項目が多くあり、今回はいったん「時刻発生時刻」ベースで作成せざるを得ませんでした。出来事が起きた当地の時間、となるのですが、例えば真珠湾攻撃など日米双方に関係する案件は発生地でなく書いていたりとポリシー未徹底です。本件、強力に反省しています。一方で、時刻を日本標準時順とするか、発生時刻順とするか(世界標準時基準とするか)は選べるのも面白いな、とも思います。

項目表記の不統一

この点は「新暦日本史年表」にも共通します。「完全戦国年表・第4版」「完全幕末年表」以降、年表の各項目は極力「いつだれが何をどうした」のかきちんと書こうという意志があります。が、今回は一部項目においてキレイに書くことが出来ず、事件名だけ記載する項が数多く生まれました。

傑作なのは以下項目でしょう。

3月事件

 

 

3月に「3月事件」とだけ表記(苦笑) この事件は発生日不明な事件なのですよね。

 

と課題も多くあるのですが、今回の「完全近現代史年表」「新暦日本史年表」では懸案の年表間移動のナビゲーションもとりあえず暫定改善したり、CSSの見直しを行ったりとメルクマークプロジェクト自体が少し前に進みました。なお「完全近現代史年表」においては、歴史でなく現在進行形で政治の事案もあるかと思いますが、項目選定や事件名・内容記載については高度な政治的判断により決定されています。あとで追記するのが良いのか、あとで削除することが可能なのか、理由説明が可能なのか、どちらから指摘されるのがマシなのか・自分好みなのか。項目は適宜更新がかかる予定ですが、当プロジェクトの更新頻度からして口だけ番長であっても怒らないで下さい。サイト公開までは出来たので、次のターゲットは「戦国時代人物名鑑」「幕末明治人物名鑑」の適宜拡充です。

あと1回、「新暦日本史年表編纂後記」を公開予定です。